抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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一過性受容体電位メラスタチン8(TRPM8)は細胞膜(PM)のCa ̄2+透過性チャンネルとして機能する。TRPM8の機能不全は,臨床患者におけるヒト膵臓癌およびいくつかの他の疾患と関連しているが,根底にある機構は不明である。ここでは,リンパ球特異的蛋白質チロシンキナーゼ(LCK)がTRPM8と直接相互作用し,Y1022でTRPM8燐酸化を増強することを見出した。LCKはTRPM8多量体化の増強によりTRPM8電流密度の増加を特徴とするチャンネル機能を正に調節した。さらに,14-3{ゼタ}はTRPM8と相互作用し,チャンネル多量体化を正に調節した。LCKは14-3{ゼタ}とTRPM8の結合を有意に増強したが,変異体TRPM8-Y1022FはTRPM8多量体化とTRPM8と14-3{ゼタ}の結合を障害した。14-3{ゼタ}のノックダウンは,TRPM8多量体化に対するLCKの調節を障害した。更に,Y1022フィードバックでのTRPM8ホスホチロシンは,Tyr505燐酸化の阻害とLCKユビキチン化の調節によりLCK活性を調節した。最後に,膵臓癌細胞の増殖,移動および腫瘍形成におけるY1022におけるTRPM8リン酸化の重要性を明らかにした。本知見は,TRPM8集合,チャンネル機能,LCK活性の調節,および膵臓癌に対する潜在的治療標的の提供のためのLCK-14-3{ゼタ}-TRPM8軸を示した。【JST・京大機械翻訳】