抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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H3K4me3クロマチン修飾は,活性転写遺伝子のプロモーターの特徴であり,ヒストンデメチラーゼのKDM5ファミリーにより動的に除去される。KDM5デメチラーゼは多数のアクセサリードメインを持ち,そのうちの2つ,ARIDとPHD1は触媒ドメインのセグメント間にある。神経発生においてユニークな役割を持つKDM5Cは,X連鎖知的障害(XLID)を引き起こすそのアクセサリードメインに隣接する多くの変異を有する。これらのアクセサリードメインの役割は不明であり,XLID変異がKDM5C活性にどのように影響するかの理解を制限する。ヌクレオソームを用いたin vitro結合及び速度論研究により,ARIDドメインは効率的なヌクレオソーム脱メチルに必要であるが,PHD1ドメイン単独はKDM5C触媒において阻害的役割を持つことを見出した。さらに,ARIDとPHD1ドメイン間の非構造化リンカー領域はPHD1と相互作用し,ヌクレオソーム結合に必要である。著者らのデータは,PHD1ドメインがKDM5CによるDNA認識を阻害するモデルを示唆する。この阻害効果はH3尾部により緩和され,ヌクレオソーム上の隣接DNAの認識を可能にする。重要なことに,ARIDおよびPHD1ドメインに隣接するXLID変異は,DNA結合の増強によりこの調節を切断し,基質クロマチン認識の特異性の消失および隣接DNAの存在下でデメチラーゼ活性の低下を生じることを見出した。本知見は,特異的XLID変異がクロマチン認識を改変し,KDM5Cによる脱メチル化のユークロマチン特異的調節不全を可能にすることを示唆する。【JST・京大機械翻訳】