抄録/ポイント:
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マウス盲腸リンパ濾胞のコロニー形成の持続的段階中の腸病原体Yersinia pseudotuberculosisの以前の転写プロファイリングは,感染維持におけるバイオフィルムの関与可能性を示した。この病原体による生物膜形成に関与する機構についてはほとんど知られておらず,ほとんどの現在の知識は,flea腸において生物膜を形成する関連Y.pestis病原体を用いて行われた実験の結果に基づいている。本研究では,異なるバイオフィルム誘導条件,胆汁曝露,アミノ酸欠乏および酸素の有無によるin vivo模倣条件からのバイオフィルムにおけるY.pseudotuberculosisの転写プロファイリングを行った。生物膜対プランクトン細菌における遺伝子の差次的発現の比較は,誘導条件とは無関係に,同様に調節される54のコア遺伝子のセットを示した。このセットは,以前に,hutG,hsmF,hmsTおよびcpxPのようなバイオフィルムと関連することが示されている多くの遺伝子を含み,これはダウンレギュレートされたhmsPおよびrfaHのような他の遺伝子であった。仮想蛋白質をコードする遺伝子を含む新規バイオフィルム関連遺伝子も存在した。生物膜形成の誘導に関与する遺伝子を同定するために,生物膜が胆汁またはアミノ酸枯渇による誘導後に形成を開始する初期相中の細菌の遺伝子発現を測定した。生じた遺伝子発現プロファイルと,同じ期間インキュベートした非誘導細菌のプロファイルとの比較は,初期バイオフィルム形成と関連するコア遺伝子のセットを示した。このセットは,窒素利用を含む潜在的代謝シフトを示すクオラムセンシング,pili生合成および遺伝子に関与する遺伝子を含んでいた。糖ホスホトランスフェラーゼ系の成分をコードする遺伝子も生物膜誘導時にアップレギュレートされた。これらのコア遺伝子のいくつかを欠失した細菌によるバイオフィルム形成のアッセイは,機能的糖ホスホトランスフェラーゼ系およびクオラムセンシングに重要であることが知られているhprおよびluxSを欠く菌株,および感覚ヒスチジンキナーゼをコードするglnLが最も負の影響を受けたことを示した。試験した欠失変異株の大部分は影響を受けたが,その効果はそれほど厳しくなく,この病原体による生物膜形成に関与する経路における高レベルの冗長性を示唆した。【JST・京大機械翻訳】