抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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【背景】TREM2における遺伝子変異体はアルツハイマー病(AD)リスクと強く関連するが,TREM2転写物における選択的スプライシングは包括的に記述されていない。【目的】代替スプライス変異体が遺伝子発現および/または機能の変化をもたらすことができることを認識して,著者らはTREM2におけるスプライス変異を完全に特徴づけることを試みた。【方法】61人のドナーからのヒト血液および前帯状剖検組織をエンドポイントおよび定量的PCRおよびウエスタンブロット法のために用いて,新規TREM2アイソフォームを同定し,定量化した。【結果】エキソン3またはエキソン4を欠く以前に記載された転写物に加えて,イントロン3の一部を保持することに加えて,著者らは,複数のエキソンを欠くアイソフォームとともに,エキソン2を欠く新規アイソフォームを同定した。エキソン2を欠くイソ型は,脳におけるTREM2 mRNAの約10%で優勢であった。TREM2の発現とエキソン2スキッピングの頻度は,AD試料と非AD対照の間で異ならなかった(それぞれp=0.1268とp=0.4909)。さらに,これらの新規スプライスイソ型は,類似の頻度(範囲5.3~13.0%)で複数の組織にわたっても観察された。エキソン2スキップイソ型D2-TREM2は蛋白質に翻訳され,完全長TREM2蛋白質に類似して,両蛋白質はゴルジ複合体に主として保持され,D2-TREM2はADと非AD脳で発現することを見出した。【結語】TREM2リガンド結合ドメインがエキソン2によってコード化されて,このエキソンをスキップするのは,局在化を保存している間,読み枠を保持するので,著者らは,D2-TREM2がTREM2の抑制剤として作用して,TREM2スプライシングを標的とすることは,ADのための新規な治療経路であるかもしれないと仮定した。【JST・京大機械翻訳】