抄録/ポイント:
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空間的および時間的に限定された炎症の開始は,歯と歯槽骨の間に位置する歯周靭帯(PdL)による組織および骨リモデリングに必須である。肥満関連高脂血症変化は,PdL線維芽細胞(PdLF)機能を損なう可能性があり,歯科矯正歯運動(OTM)中に生じるような機械的ストレスに対する炎症反応を撹乱する。最近,モノ不飽和オレイン酸(OA)で刺激した場合の圧縮力に対するヒトPdLF(HPdLF)の減弱した炎症誘発性応答を報告した。OAを含む脂肪酸はアセチル-CoAの代替源として機能し,脂質代謝依存的にヒストン3リジンアセチル化(H3Kac)のようなエピジェネティックヒストンマークに影響する。そこで,本研究では,OAがH3Kacの変化を介して抗炎症作用を発揮する程度を調査することを目的とした。6時間圧縮HPdLFはOAで培養した場合,H3Kacの増加を示した。ヒストンデアセチラーゼの阻害は,圧縮OA培養で観察されるように,同等のIL10増加をもたらした。対照的に,OAに曝露した圧縮HPdLFにおけるヒストンアセチルトランスフェラーゼ,特にp300/CBPの阻害は,圧縮対照細胞に匹敵する炎症反応を誘導した。力ストレスHPdLFにおけるH3KacのIL10プロモーター領域へのOA依存性増加は,OAがこのエピジェネティックマークの調節を介して抗炎症特性を示すという仮定をさらに強化した。結論として,この研究は,肥満と関係した高脂血症が,それらの後成的コードの変化を介し,PdL細胞の機能に影響することを示す。エピジェネティック阻害剤は既に臨床的に広く使用されているので,それらはOTM中の肥満関連リスクを制限する新規アプローチに有望である。【JST・京大機械翻訳】