抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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インターフェロン誘導膜貫通(IFITM)蛋白質は,ウイルス-細胞膜融合を阻害することにより,インフルエンザAウイルス(IAV),Zikaウイルス,HIV-1およびSARSコロナウイルスを含む多様な病原性ウイルスの侵入を広く阻害する。IFITM3はコレステロール輸送を破壊することが以前に示されたが,IFITM3とコレステロール間の機能的関係は不明のままである。著者らは以前に,IFITM3によるIAV侵入の阻害が細胞膜剛性を促進する能力と関連し,これらの活性がIFITM3の膜内ドメイン(IMD)で見出された両親媒性ヘリックス(AH)の共有要求により機能的に関連していることを示した。さらに,IFITM3のAHはコレステロール依存的にin vitroで脂質膜を変化させることが示された。したがって,IFITM3とコレステロール間の関係をより詳細に解明することを目的とした。蛍光に基づくin vitro結合アッセイを用いて,IFITM3のAH由来のペプチドはコレステロールアナログ,NBD-コレステロールと直接相互作用し,一方,IFITM3 IMDの他の領域はこの相互作用と競合しないことを見出した。さらに,組換え完全長IFITM3蛋白質はNBD-コレステロール結合活性を示した。重要なことに,抗ウイルス機能(F63QとF67Q)を強く阻害するIFITM3のAH内の以前に特性化された変異は,溶液中のAH構造を破壊し,in vitroでコレステロール結合を阻害し,in silicoで二分子層挿入を制限した。本データはコレステロールとの直接相互作用がIFITM3による膜融合細孔形成の阻害に寄与することを示唆する。これらの知見は,広域スペクトル抗ウイルス療法に用いるための治療ペプチドの設計を促進する可能性がある。【JST・京大機械翻訳】