抄録/ポイント:
抄録/ポイント
文献の概要を数百字程度の日本語でまとめたものです。
部分表示の続きは、JDreamⅢ(有料)でご覧頂けます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。
エピジェネティック調節は,自閉症スペクトラム障害(ASD)を含む多くの神経発達障害において重要な役割を果たす。特に,多くのそのような障害はクロマチン修飾蛋白質をコードする遺伝子の変異の結果である。しかし,これらの障害は多くの特徴を共有するが,クロマチンの異常調節から生じる遺伝子発現破壊を共有するかどうかは不明である。クロマチンの調節における異なる役割にもかかわらず,ASDに全て関連する5つのクロマチン修飾因子を調べた。特に,高度に制御されたニューロン培養系において,Ash1L,Chd8,Crebbp,EhmtlおよびNsd1を平行に枯渇させた。次に,複数のASD結合クロマチン修飾因子の消失後に差次的に発現する共有遺伝子または転写シグネチャのセットを同定した。転写シグネチャ内の遺伝子の機能を調べ,多くの神経伝達物質輸送遺伝子と活性依存性遺伝子の濃縮を見出した。さらに,これらの遺伝子は遺伝子発現の高度に動的な調節を可能にする二価ドメインのような特異的クロマチン特徴に富んでいる。下方制御された転写シグネチャは,ASDをもたらす神経発達障害の複数のマウスモデル内でも観察されるが,知的障害と関連するものではない。最後に,下方制御された転写シグネチャーは,健康なドナーに由来するiPSCから生成されたニューロンとRNAデコンボリューションを介して特発性ASD患者を区別することができ,この遺伝子セットがヒト障害に関連することを示す。この研究は,多くの神経発達症候群で見出される転写シグネチャを同定し,後成的調節とASDを生じる基礎となる細胞機構の間の関係を明らかにする助けになる。【JST・京大機械翻訳】