抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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【背景】ヒト白血球抗原(HLA)によって提示されたエピトープの正確な予測は,T細胞エピトープを標的とする個人化癌免疫療法にとって重要である。in vivoでのHLA関連ペプチドのハイスループット測定を提供する溶出HLAリガンドの質量分析(MS)プロファイリングは,細胞表面のエピトープの提示を忠実にモデル化するために使用できる。加えて,特異的細胞/組織型におけるRNA-seqデータにより測定した遺伝子発現プロファイルは,エピトープ提示予測の性能を有意に改善する。しかし,HLA結合ペプチドの大量の高品質MSデータは近年発生するが,RNA-seqデータのマッチングは少なく,遺伝子発現をエピトープ予測に組み込むことが困難である。方法:著者らは,公的に利用可能なHLAペプチドームを収集し,種々のソースに由来する34の細胞株のRNA-seqデータをマッチングした。これらのMSデータに基づいて21のHLA-I対立遺伝子に対する位置スコア特異的マトリックス(PSSM)を構築し,次にロジスティック回帰(LR)を用いて,PSSMスコア,遺伝子発現およびペプチド長間の関係をモデル化し,ペプチドが各細胞株で提示できるかどうかを予測した。さらに,66の共通HLA-I対立遺伝子のエピトープ提示を予測するために,公共源から収集された180,000以上のユニークなHLAリガンドと,著者らによって生成された約3,000のHLAリガンドに基づいて,Epitope提示統合予測(EPIP)と呼ばれる普遍的なLRモデルを作成した。【結果】大規模で独立したHLA溶出リガンドデータセットに関するEPIPを評価するとき,MixMHCpred(v2.0),NetMHCpan(v4.0),およびMHCflurry(v12.2)を含む他の一般的な方法より実質的に良く,MixMHCpred,NetMHCpan-4.0(EL),NetMHCpan-4.0(BA)およびMHCflurryによって達成された37.24%,36.96%,24.90%および23.76%であった。それはまた,エピトープ提示を予測し,免疫原性癌ネオ抗原を選択することで,公的に利用できない最近の深層学習ベースモデルであるEDGEに匹敵する。しかしながら,EPIPの単純性と柔軟性は,多様な状況において適用しやすく,HCC4006細胞株のMSデータを生成し,HLA-A*33:03のEPIPへの支持を加えることにより,これを実証した。EPIPはウェブツールとして公開されている。結論:著者らは,MSとRNA-seqデータの両方から情報を取り込む,公的に利用可能なエピトープ予測ツール,EPIP,および既存の公開法よりも優れた性能を示した。【JST・京大機械翻訳】