抄録/ポイント：
抄録/ポイント
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リソソームは細胞の消化中心であり,癌を含むヒト疾患において重要な役割を果たす。以前の研究は,後期エンドソームが多胞体(MVB)としても知られており,リソソームが正準Wnt経路シグナリングに必須であることを示唆した。MVBにおけるグリコーゲンシンターゼ3(GSK3)と{β-ガラクトサミン}カテニン破壊複合体成分の隔離は,持続的正準Wntシグナル伝達に必要である。初期発生時のリソソームの役割についてはほとんど知られていない。Xenopus卵において,Wnt様細胞質決定因子シグナルは,精子侵入により誘発された皮質回転後の体軸の形成を開始する。ここでは,カテプシンDが,接合体転写が始まる前に,64細胞段階で胚の背側辺縁帯に特異的にリソソームで活性化されることを報告する。低用量ヒドロキシクロロキン(HCQ)による多胞体(MVB)区画の拡大は,胚におけるWntアゴニスト塩化リチウム(LiCl)の背側化効果を大きく増強し,この効果はマクロピノサイトーシスを必要とした。背側軸の形成は,32細胞段階で液胞ATPアーゼ(V-ATPアーゼ)バフィロマイシンA1阻害剤による短い処理により示されるように,リソソームを必要とした。Vacuolar Protein Sorting 4(Vps4-EQ)におけるドミナントネガティブ点突然変異を伴うMVB形成機構の阻害は内因性背側軸に干渉した。背側細胞質決定因子Huluwa(Hwa)のWnt様活性とマイクロインジェクションxWnt8 mRNAのそれは,リソソーム酸性化とMVB形成機構を必要とした。リソソーム機能はXenopusにおける初期背側軸発生に必須であると結論した。結果は,膜輸送,リソソーム,および脊椎動物軸形成の間の絡み合いを強調する。脊椎動物Xenopus胚の背側軸は,精子侵入点の反対側に向かって卵の皮質の回転により発生する初期Wntシグナルにより確立された。本研究では,リソソームカテプシンDが64細胞段階で既に胚の背側辺縁帯で活性化され,この非対称性がWntシグナル伝達レベルを増加させることにより増強されることを報告する。著者らは,リソソーム活性,マクロピノサイトーシス,および多胞体形成が卵に母性に提供される背側シグナル,および微小注入huluwaとWnt8 mRNAによる双晶化に必要であることを示す実験を提示する。結果は,リソソームの細胞生物学が脊椎動物発生において基本的役割を果たすことを示した。【JST・京大機械翻訳】
