抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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細菌IV型分泌系(T4SSs)は,複数の膜を通してエフェクター蛋白質を感染宿主細胞に移動させる高分子マシンである。T4SSの蛋白質成分をコードする遺伝子における機能変異の喪失は,細菌非病原性を示し,薬物標的としてのT4SSの魅力を強調する。ここでは,Legionella pneumophilaからRAW264.7マウスマクロファージへのレポーター-エフェクター融合蛋白質のデリバリーを妨害する化合物の同定のための自動化ハイスループットスクリーニングアプローチを設計した。細菌/マクロファージ共培養フォーマットにおける蛍光共鳴エネルギー移動(FRET)に基づく検出アッセイを用いて,著者らは18000以上の化合物のライブラリーをスクリーニングし,細胞内細菌増殖またはリソソーム回避のような機能的T4SSに依存する生物学的過程に効率的に干渉するいくつかのヒットを分離し,一方,T4SSが不要である培地におけるL.pneumophila増殖に検出可能な影響を持たなかった。注目すべきことに,同じヒット化合物は,また,合成培地内でこの生物の成長に影響を及ぼさずに,Coxiella burnetiiからの密接に関連するT4SSによるエフェクターデリバリーを,様々な程度に減弱した。まとめると,これらの結果は,T4SS機能による干渉が,可能な治療介入戦略であり,新生化合物が,これらの病原性臨界転座機械の調節と動態を分子レベルで調べるためのツールを提供するという考えを支持する。輸入多剤耐性病原体はヒト健康への新たな脅威である。従来の抗生物質は病原体だけでなく,有益な微生物叢を根絶するので,それらはしばしば付加的臨床合併症を引き起こす。したがって,有益な共生に影響することなく病原体を選択的に標的化する「マーター」治療法の開発の緊急の必要性がある。細菌IV型分泌系(T4SS)は様々な病原体の病原性に必須であるが,細菌の生存能には一般的ではなく,従って病原体アキレスヒールと考えられている。2つの重要なヒト病原体,Legionella pneumophilaおよびCoxiella burnetiiからのT4SSによるカーゴデリバリーを妨害する小分子を同定することにより,本研究は,共生細菌に害を起こさずに感染を治療することができる病原体選択的治療法を開発することにより,精密医学に向けた著者らの追跡における最初の段階を示した。【JST・京大機械翻訳】