抄録/ポイント：
抄録/ポイント
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土壌有機炭素(SOC)分解は本質的に温度に敏感である。そのように,気候温暖化下でのSOC損失の可能性が大きいが,野外経験的証拠が不足しており,特に熱帯林土壌では,地球規模SOCの[ ̄]10%が貯蔵されている。最近,Nottinghamら(2011)は,in situでの温度変化を模倣するために,3000mの熱帯森林標高勾配を横断して土壌を移動する新しい実験から収集されたデータを評価し,温暖化がかなりのSOC損失を引き起こすと結論を下した。しかし,この結論は,土壌コアが平均で他の標高に移行する強い仮定を有する計量に基づき,元の標高で再設置された土壌コアを制御するために,同じ初期SOC含有量を有した。データにおける限られた複製(n=3)のため,SOC含有量の空間的不均一性を無視するアプローチは結果の信頼性を弱める可能性がある。ここでは,データ変動性を明示的に考慮して,データを再解析するためにノンパラメトリックブートストラップアプローチを用いた。Notingham et al.(2019)とは逆に,SOC含有量は同じ標高起源の移動土壌間で顕著な差を示さないことを見出した。 ̄13C NMR分光法により決定した6つの化学画分をさらに調べると,それらは,移動誘起温度変化に対して類似の,わずかな応答を示し,また,不安定なSOCが温暖化に対してより感受性であるNottinghamら(2011)の結論を支持しなかった。温度変化は,熱帯林における温度様式の5年間のシフト後,総SOC含量またはその6つの化学画分のいずれにも有意には変化しないと結論した。これは,温度変化の影響を抑制する微生物分解と環境制約(例えば低pH)の熱適応による。SOC動力学に及ぼす温暖化の影響に対処するために,土壌移行実験の価値を最大化するために,より多くのサンプリング反復による長期実験が必要である。【JST・京大機械翻訳】
