抄録/ポイント：
抄録/ポイント
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目的:ラリファンとしても知られる,バクテリオファージ由来dsRNAは,全国的によく知られている広域スペクトル抗ウイルス薬である。本研究の目的は,新規SARS-CoV-2に対するラリファンの抗ウイルス活性を確認することであった。【方法】in vitroでのSARS-CoV-2に対するラリファンの抗ウイルス活性を,細胞変性効果分析,デジタル液滴PCR(ddPCR)によるウイルスRNAコピー数検出,およびエンドポイント滴定法によるVero E6細胞における細胞上澄み液における感染性ウイルス滴定を用いて,ヒト肺腺癌(Calu3)および原発性ヒト小気道上皮細胞(HSAEC)で測定した。in vivoでのラリファンの抗ウイルス効果は,ゴールデンシリアンハムスターのSARS-CoV-2感染モデルで検出された。ラリファン(5mg/kg)を,用量間の24時間間隔でウイルス感染の前後2回,皮下または鼻腔内に2回投与した。ウイルスRNAコピーと感染性ウイルス力価は,Vero E6細胞におけるddPCRとエンドポイント滴定を用いて,それぞれ3日目と5日目に動物肺で検出された。肺の組織病理学も同様に分析した。【結果】ラリファンは,それぞれ,8つの(p=0.0013)から20(p=0.0042)回まで,上澄みウイルスRNAコピー数の実質的な低下で,薬物添加前および感染後のCalu3細胞におけるSARS-CoV-2複製を阻害した。同様に,Vero E6細胞における感染性ウイルス力価は,それぞれ,薬剤添加前および感染後,3.6log10 TCID50および2.8log10 TCID50により低下した。HSAECにおいて,ラリファンは類似レベルでSARS-CoV-2複製を阻害した。ラリファンはまた感染ハムスター(p=0.0032)の肺におけるウイルス数を3日目と5日目に有意に減少させ,鼻腔内投与後の3日目と2.0log10日目で2.7log10の降下に達した。また,ラリファンの投与は,感染後3日目と5日目に,それぞれ4.3log10TCID50と2.8log10TCID50によって肺における感染ウイルス力価(p=0.0039)の量を減少させた。また,ラリファンで処理した動物の肺における感染誘発性病理学的病変重症度の改善を組織学的分析により示した。結論:in vitroでのSARS-CoV-2複製の阻害と,改善された肺組織病理学と並んでLaifanで治療された感染ハムスターの肺におけるウイルス負荷の減少は,ヒトにおけるCOVID-19疾患の制御におけるLaifanの潜在的使用を示唆する。【JST・京大機械翻訳】
