抄録/ポイント:
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周皮細胞,内皮細胞および星状細胞の間のクロストーク機構は,生理的条件下で血液脳関門(BBB)の完全性および機能を保存する。トンネルナノチューブ(TNT)と呼ばれる遠隔細胞間の小分子とオルガネラの移動を可能にする長い細胞間チャンネルは,BBBの三部分細胞区画間のエネルギーおよび物質交換のための潜在的基質である。しかし,生理学的条件下およびBBB機能不全の経過におけるBBB細胞を介したTNTの役割は知られていない。本研究では,ヒト脳内皮細胞間の機能的対話におけるTNTsの役割,および正常条件下または虚血/再灌流への曝露後のヒト星状細胞と共培養した脳周皮細胞を分析し,BBB破壊が起こる条件,および細胞周囲がBBB修復に関与する条件を分析した。生きているタイムラプス蛍光顕微鏡およびレーザー走査共焦点顕微鏡を用い,星状細胞が細胞周囲および内皮細胞で長いTNTを形成し,この機構を介し両細胞型から機能的ミトコンドリアを受容することを見出した。また,ミトコンドリア移動はBBBの3次元構造を再現するヒトBBBの多細胞集合体において起こった。虚血/再灌流の条件下では,TNT生成はアップレギュレートされ,酸素-グルコース欠乏に曝露した星状細胞は,機能的ミトコンドリアのTNT媒介移動を介して健康な周皮細胞によるアポトーシスから救出され,TNT-脱皮薬の存在下で実質的に消滅した効果であった。結果は,BBB細胞間のクロストークにおけるTNTの機能的役割を確立し,周皮細胞からのTNT仲介ミトコンドリア移動が虚血/再潅流誘導アポトーシスから星状細胞を救出することを示す。著者らのデータは,周皮細胞が生理学的条件下でBBBの構造的および機能的完全性の保存において中心的な役割を果たし,脳疾患におけるBBB修復に関与することを確認した。【JST・京大機械翻訳】