抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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光受容体マトリックス(IPM)は,光受容体ニューロンの内部および外側セグメントを取り囲む分子の特殊な細胞外メッシュである。光受容体マトリックスプロテオグリカン1と2(IMPG1とIMPG2)はIPMの主要な成分である。両プロテオグリカンはSEA(精子蛋白質,エンテロキナーゼおよびアグリン)ドメインを有し,蛋白質分解を支持する可能性がある。IMPG1とIMPG2のSEAドメインにおける変異は,ヒトの視覚疾患と関連する。しかし,IMPG分子におけるSEAドメインが蛋白質分解を受けるならば,視覚病理学に寄与する方法は不明である。したがって,著者らは,IMPG1とIMPG2のSEA媒介蛋白質分解とそのIPM生理学への重要性を研究した。免疫ブロット分析は,野生型マウスの網膜におけるIMPG1とIMPG2の蛋白質分解を確認した。視覚疾患と関連するIMPG1のSEAドメインにおけるヒト変異を模倣する点突然変異は蛋白質分解を阻害した。これらの知見は,蛋白質分解がIMPG1とIMPG2の成熟の一部であり,その欠損が視覚疾患と関連することを示す。さらに,免疫組織化学的分析は,IMPG2の蛋白質分解が2つのサブユニット,膜結合ペプチドおよび細胞外ペプチドを生成することを示した。特に,IMPG2の細胞外部分は,IMPG1依存性機構により,内側セグメントのまわりのIPMから外側セグメントIPMへ輸送した。この結果は,IMPG1とIMPG2を内部から外部IPMに共依存的にシャトルする輸送系の最初の証拠を提供する。さらに,これらの結果は,IMPG1-IMPG2間の相互作用を示唆し,1つのIMPGに影響する変異が,欠損IMPG分子と関連する視覚疾患の疾患メカニズムに寄与する正常なIMPGパートナーの局在に影響を及ぼす可能性があることを示唆する。【JST・京大機械翻訳】