抄録/ポイント：
抄録/ポイント
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以前の研究は,局所熱力学平衡(LTE)からの偏差が,太陽および恒星雰囲気中のBe II313nm共鳴線の形成において,わずかな役割を演ずることを示唆した。原子データの最近の改良により,Beのより完全なモデル原子を構築でき,これらの主張の妥当性は最新の原子物理を用いて再評価できる。従って,この研究の主な目的は,太陽および恒星雰囲気中のBe II 31.04および33.11nm共鳴線の形成における非局所熱力学平衡(NLTE)効果の役割に焦点を当てることである。このために,最近利用できる新しい原子データを用いてBeのモデル原子を構築した。モデル原子はBe IとBe IIの98準位と383の放射遷移を含み,電子と水素との最も最新の衝突速度を使用する。これは,1D NLTE太陽Be存在量を決定するために用いた最も完全なモデル原子であり,Be II313nm共鳴線の形成におけるNLTE効果の役割を研究する。LTEからの偏差は,太陽および恒星雰囲気中のBe II313nm線の強度に著しい影響を与えることを見出した。太陽では,A(Be)_NLTE=1.32+/-0.05の1D NLTE Be存在量が得られ,これはA(Be)=1.31+/-0.04の隕石値と良く一致した。重要なことに,著者らは,NLTE効果がFGK星において有意になることを見出した。さらに,有効温度と金属性による1D NLTE-LTE豊度補正には顕著な変化があった。したがって,著者らの以前の理解に反して,得られた結果は,NLTE効果が恒星大気におけるBe線形成において重要な役割を果たし,特に金属不足星においてBe豊度研究において適切に考慮されなければならないことを示した。【JST・京大機械翻訳】
