抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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ヒト腸ミクロビオームは,時間及び個体にわたって組成が変化する微生物種の多様性を含む。これらの種(および種内の株)は宿主を横断して移動し,宿主内の突然変異および組換えにより進化する。コミュニティアセンブリの生態学的プロセスが種内多様性とどのように相互作用するか,進化変化は長年の疑問である。2つの対照的な仮説は,生態学的観察と理論,すなわち多様性植物多様性(DBD)に基づいて提案され,そこでは,分類群が既に多様なコミュニティにおいてより多様になる傾向がある,そして,生態学的制御(EC)は,より高いコミュニティ多様性が分類群内の多様化を妨げる。以前に,一連の環境にわたる16S rRNA遺伝子アンプリコンデータを用いて,著者らは,DBD(Madi et al.,2020)の予測と一致して,より高い分類レベルで分類群多様性と群落多様性の間に,一般的に正の関係を示した。しかし,この正の多様性勾配は,高レベルのコミュニティ多様性でプラトーに達する。ここでは,この一般的なパターンが,健康なヒト宿主のコホートから,静的および時間的にサンプリングしたショットガン配列糞便メタゲノムにおける種内株およびヌクレオチド変異を解析することにより,はるかに微細な遺伝的分解能で保持されることを示した。種内多型と株数の両方がコミュニティShannon多様性と正相関していることを見出した。この傾向はDBDと一致するが,多様性の非生物的なドライバーを除外できない。また,Shannon多様性は,約4~6か月までの時間スケールにわたる多型の増加の予測であり,その後,多様性勾配は平坦で,次に,DBDとは一致して,最終的にECへの方法を提供する。また,DBDとECの複雑な混合物を支持すると,焦点種当たりの菌株の数はShannon多様性と正相関するが,豊富さとは負に関連している。最後に,著者らは,より高いコミュニティ多様性が,将来の時点における焦点種における遺伝子損失を予測することを示した。この観察はBlack Queen仮説と広く一致し,コミュニティにより提供される機能を有する遺伝子は,焦点種ゲノムに保持されないようである。まとめると,著者らの結果は,DBD,EC,およびBlack Queenの混合物が,ヒト腸ミクロビオームで同時に動作し,これらの生態進化過程が生物多様性と生態系機能の重要な駆動因子である証拠の成長する体に追加されることを示す。【JST・京大機械翻訳】