文献

J-GLOBAL ID：202202250617507767   整理番号：22A0062799

防護施設の脆弱性の違いによる背後地域の津波浸水確率への影響

EFFECT OF DIFFERENT VULNERABILITY OF PROTECTION FACILITIES ON TSUNAMI INUNDATION PROBABILITY

著者 (5件)： 有川太郎 (中央大学 理工学部 都市環境学科) ,  宮内俊晴 (中央大学大学院 理工学研究科 都市人間環境学専攻) ,  北野利一 (名古屋工業大学大学院 社会工学専攻) ,  福谷陽 (関東学院大学 理工学部) ,  渡部真史 (中央大学 理工学部 都市環境学科)
資料名： 土木学会論文集 B2(海岸工学)(Web)  (海岸工学論文集(Web))
巻： 77  号： 2  ページ： I_223-I_228(J-STAGE)  発行年： 2021年 
JST資料番号： U0396A  ISSN： 1883-8944  資料種別： 会議録 (C)
記事区分： 原著論文  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 津波のような低頻度な外力による浸水被害の合理的な検討は,確率的津波ハザードによる浸水深などを算定することが不可欠であるが,未だ確立されていない.その実現には,防護施設の影響の与え方に対して多数の場合分けによる複雑な計算を処理することが鍵となる.本研究では,堤防のフラジリティモデルを用いることで津波の浸水確率がどのように変化するのかを調べた.coRaL法を用いて浸水深の超過確率を求め,異なる2つの地形に適用した.その結果,フラジリティモデルによる浸水は,越流後倒壊と,越流しても破堤しないケースとの間であることがわかり,妥当な結果であることがわかった.今後,フラジリティカーブそのものを変えたり,多くの地域で検討したりすることで,フラジリティモデルの浸水の特徴をより定量化でき,実用的に浸水確率が評価できるようになると期待される.(著者抄録)

シソーラス用語： *性質 ,  *防護施設 ,  堤防 ,  津波 ,  破壊確率 ,  モデル ,  越流 ,  崩壊 ,  *浸水
準シソーラス用語： フラジリティ ,  *脆弱性

著者キーワード (5件)： Fragility model ,  tsunami inundation ,  probabilistic tsunami hazard ,  coRaL method ,  vulnerability of seawall

分類 (2件)： 海岸工学  (RC13000X) ,  波浪,潮流  (DC06040R)

引用文献 (5件)：

• 1) 有川太郎, 関克己, 下迫健一郎, 高川智博, 千田優 : フラジリティカーブによる防護施設の被災状況を考慮した津波浸水計算手法の開発, 土木学会論文集B2(海岸工学), Vol. 73,No. 2, pp. I_337-I_342, 2017.
• 2) 有川太郎, 関克己, 下迫健一郎, 高川智博, 千田優 : 防護施設のフラジリティを用いた津波浸水計算手法の適用性に関する研究,第15回日本地震工学シンポジウム, OS3-01-06, 2018.
• 3) Goda, K. and Song, J. : Uncertainty modeling and visualization for tsunami hazard and risk mapping: a case study for the 2011 Tohoku earthquake, Stoch. Environ. Res. Risk. Assess., Vol. 30, No. 8, pp. 2271-2285, 2016.
• 4) 福谷陽, 北野利一,安田誠宏,有川太郎,山中亮一 : 確率論的津波ハザード評価手法(coRaL法)の構築とそれによる津波浸水評価,土木学会論文集 B2 (海岸工学), Vol. 77, No. 2, 2021(投稿中).
• 5) 荒木和博,筧雅行,秋山実:BCMを用いた津波解析シミュレータ,みずほ情報総研技報 Vol. 8,2016.

タイトルに関連する用語 (6件)： 防護施設 ,  脆弱性 ,  地域 ,  津波 ,  浸水 ,  確率