抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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本研究で対象とする中古ファッションECサイトでは,売れ残りのリスクを避けるために出品から一定期間が経過したアイテムの値下げを行う仕組みを導入しており,初期価格の保持期間の設定が1つの課題である.従来,値下げは利益への影響が強いものの経験的な方法によって実施されており,過去の販売履歴データの分析に基づいた,初期価格保持期間の設定の適正化が期待されている.また,多様性の高いファッションアイテムをつねに同じタイミングで値下げすることは合理的ではない.一方,初期価格保持期間は対象アイテムが誰かに購入されるまでの期間(掲載期間)を考慮する必要がある.これは購入する顧客が現れた際に確定するため,掲載期間を事前に正確に予測することは一般に難しい.そこで本研究では,アイテムの特徴量から掲載期間の予測分布を推定する機械学習モデルを構築することで,適切な初期価格保持期間を決定する方法を提案する.提案手法では,アイテムごとに掲載期間における販売確率を推定後,アイテムの出品月を変化させて推定を繰り返すことで初期価格保持期間を決定する.本研究では,当該サイトの過去の販売履歴データに提案手法を適用し,その予測モデルとしての有効性を示すとともに,初期価格保持期間を決定する.そして,その期間を用いて実際にアイテムを出品する実証実験を行い,得られた販売履歴データの分析により実運用における提案手法の有用性を検証する.(著者抄録)