文献

J-GLOBAL ID：202202262376241953   整理番号：22A1025117

ゲノムインプリンティングの相補的単対立遺伝子発現機構の哺乳類における進化的利点と宿主ゲノムへの挿入に対する防御からのその出現【JST・京大機械翻訳】

The Evolutionary Advantage in Mammals of the Complementary Monoallelic Expression Mechanism of Genomic Imprinting and Its Emergence From a Defense Against the Insertion Into the Host Genome

著者 (2件)： Kaneko-Ishino Tomoko (1School of Medicine, Tokai University, Isehara, Japan) ,  Ishino Fumitoshi (2Research Institute, Tokyo Medical and Dental University, Tokyo, Japan)
資料名： Frontiers in Genetics (Web)  (Frontiers in Genetics (Web))
巻： 13  ページ： 832983  発行年： 2022年 
JST資料番号： U7071A  ISSN： 1664-8021  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 文献レビュー  発行国： スイス (CHE)  言語： 英語 (EN)

抄録/ポイント： viviparous哺乳類において,ゲノム刷り込みは,領域特異的様式で父性及び母性発現刷込遺伝子(PEGs及びMEGs)の親起源特異的単対立遺伝子発現を調節する。哺乳類発生において必須の役割を果たす:異常な刷り込み調節は,胎児,新生児および出生後致死ならびに成長異常を含む多様な発生欠陥を引き起こす。機構的に,PEGとMEGsは,生殖系列特異的メチル化領域(gDMRs)のDNAメチル化によって相互に調節され,それにより親ゲノムから相補的な発現を誘発する。多くのgDMR配列が挿入事象に由来するという事実は,ゲノム刷り込みがゲノムにおける挿入に対する宿主防御機構として現れるという主張に対する強い支持を提供する。gDMRs上のDNAメチル化マークが配偶子でどのように確立され,着床前および移植後に維持されている分子機構に関する最近の研究は,ゲノムインプリンティングとレトロウイルスおよびLTRレトロトランスポゾンのような侵入DNAの間の密接な関係を明らかにした。gDMRsの存在下で,PEGとMEGsの単対立遺伝子発現は,2つの親ゲノム間で起こる機能的補償によって明らかな利点を与える。したがって,ゲノムインプリンティングは生存改善のための進化的トレードオフの結果である可能性がある。さらに,新規遺伝子を,レトロウイルスから獲得された遺伝子,およびレトロポジショニングによって複製された遺伝子のような,刷込遺伝子として,この同じ驚くべきおよび複雑な過程を介して哺乳類ゲノムに導入した。重要なことに,これらの遺伝子は,胎盤および/または脳におけるような現在の真核生物発生系において重要な役割を果たす。したがって,ゲノムインプリンティングは,gDMRsに対応する配列を持つ侵入DNAの悪影響から脱出する手段を提供するだけでなく,相補的単対立遺伝子発現の機構を介した発生,成長および挙動における新規機能の獲得によっても,哺乳類の進化発生において決定的に重要な役割を果してきた。Copyright 2022 The Author(s) All rights reserved. Translated from English into Japanese by JST.【JST・京大機械翻訳】

シソーラス用語： メチル化 ,  DNA【核酸】 ,  *遺伝子 ,  胎児 ,  胎盤 ,  *哺乳類 ,  *ゲノム ,  *対立遺伝子 ,  レトロウイルス科 ,  着床 ,  刷込 ,  *遺伝子発現 ,  レトロトランスポゾン
準シソーラス用語： DNAメチル化 ,  *ゲノム刷込み , 【Automatic Indexing@JST】

著者キーワード (5件)： 相補性 ,  ゲノム革新 ,  進化的トレードオフ ,  外因性DNAの挿入 ,  宿主防御仮説

分類 (1件)： 遺伝子発現  (EC02040Q)

引用文献 (160件)：

• AbreuA. P., DauberA., MacedoD. B., NoelS. D., BritoV. N., GillJ. C., et al (2013). Central Precocious Puberty Caused by Mutations in the Imprinted Gene MKRN3. N. Engl. J. Med. 368, 2467-2475. doi: 10.1056/NEJMoa1302160
• AnvarZ., CammisaM., RisoV., BaglivoI., KukrejaH., SparagoA., et al (2016). ZFP57 Recognizes Multiple And Closely Spaced Sequence Motif Variants To Maintain Repressive Epigenetic Marks In Mouse Embryonic Stem Cells. Nucl. Acids Res.. doi: 10.1093/nar/gkv1059
• BallS. T., KellyM. L., RobsonJ. E., TurnerM. D., HarrisonJ., JonesL., et al (2013). Gene Dosage Effects at the Imprinted Gnas Cluster. PLoS ONE 8, e65639. doi: 10.1371/journal.pone.0065639
• BarlowD. P., BartolomeiM. S. (2014). Genomic Imprinting in Mammals. Cold Spring Harbor Perspect. Biol. 6, a018382. doi: 10.1101/cshperspect.a018382
• BarlowD. P. P. (1993). Methylation and Imprinting: from Host Defense to Gene Regulation? Science 260, 309-310. doi: 10.1126/science.8469984

タイトルに関連する用語 (8件)： ゲノムインプリンティング ,  遺伝子発現 ,  哺乳類 ,  進化 ,  利点 ,  宿主 ,  ゲノム ,  防御