パーライト微細構造の降伏現象に及ぼすセメンタイト分解の影響の分子動力学シミュレーション

Shimokawa Tomotsugu; Oto Takumi; Niiyama Tomoaki

文献

J-GLOBAL ID：202202290137914031 整理番号：22A1016736

パーライト微細構造の降伏現象に及ぼすセメンタイト分解の影響の分子動力学シミュレーション

Molecular Dynamics Simulation of the Effect of Cementite Decomposition on Yield Phenomena in Pearlite Microstructure

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資料名：
巻： 62 号： 2 ページ： 343-352(J-STAGE) 発行年： 2022年
JST資料番号： F0100A ISSN： 0915-1559 資料種別：逐次刊行物 (A)
記事区分：原著論文発行国：日本 (JPN) 言語：英語 (EN)

分子動力学シミュレーションを用いて,フェライト/セメンタイト界面を介した塑性変形に及ぼすセメンタイト分解の影響を調べた。セメンタイト分解をモデル化するために,Bagaryatski方位関係を有するフェライトとセメンタイト層間に非晶質セメンタイト相を導入している。2つの塑性変形現象:第一に,界面からの転位放出,および第2に,フェライト相からセメンタイト相への塑性変形伝搬,に及ぼすセメンタイト分解の影響を,非晶質セメンタイト層の厚みを変えて調べている。界面転位を含むフェライト/セメンタイト界面への非晶質セメンタイトの導入は,界面転位に起因する有効転位核形成サイトを引き起こし,フェライト/セメンタイト微細構造の降伏応力を増加させる。アモルファス層が厚いほど,フェライト相の塑性変形がセメンタイト相に伝播しにくくなる。これらの結果は,セメンタイト分解が界面における塑性現象を複雑にすることを示唆している。適切な界面構造設計により,延伸パーライト鋼で高強度と高延性の両方を達成する可能性と同様に,フェライト相の加工硬化能力に対するセメンタイト分解の影響について考察している。(翻訳著者抄録)

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機械的性質 , 金属材料

引用文献 (48件)：

1) J. D. Embury and R. M. Fisher: Acta Metall., 14 (1966), 147. https://doi.org/10.1016/0001-6160(66)90296-3
2) G. Langford: Metall. Trans. A, 8 (1977), 861. https://doi.org/10.1007/BF02661567
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4) T. Ohashi, L. Roslan, K. Takahashi, T. Shimokawa, M. Tanaka and K. Higashida: Mater. Sci. Eng. A, 588 (2013), 214. https://doi.org/10.1016/j.msea.2013.09.032
5) Y. Yasuda, T. Ohashi, T. Shimokawa and T. Niiyama: Mater. Sci. Technol., 34 (2018), 772. https://doi.org/10.1080/02670836.2017.1397941

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