抄録/ポイント:
抄録/ポイント
文献の概要を数百字程度の日本語でまとめたものです。
部分表示の続きは、JDreamⅢ(有料)でご覧頂けます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。
温度が清酒の品質に及ぼす影響について基盤的な知見を得ることを目的に,市販清酒を0~35°Cで最長6か月間貯蔵し,官能評価および成分分析を行った。官能評価の結果,いずれの試料も35°Cで老香が顕著に増加し,総合評価が悪くなった。一方,0°Cと15°Cでは,すべての試料において有意差がみられなかった。成分分析の結果,DMTSは35°Cで顕著に増加し,25°C以下ではあまり増加がみられなかった。メチオナールは35°Cで大きく増加したが,25°Cでもやや増加がみられた。DMTS,メチオナールとも老香強度と高い相関を示した。貯蔵開始時と6か月後の各成分の濃度の平均値を比較すると,0°Cでは変化率は10%以内だったが,25°Cではメチオナールが約2倍に増加し,35°CではDMTSが10倍以上に増加した。これらの結果から,清酒の品質を保持するためには貯蔵温度は15°C以下が望ましいと考えられた。(著者抄録)