抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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2016年から2020年まで,JAMSTECの調査研究の新青丸は,福島沖の放射性核種の動態と生物利用性に関する4つの調査航海を実施した。海水,堆積物および生物は,主に福島第一原子力発電所(FDNPS)の周りで採取された。これらの航海の目的は,FDNPS事故によって海洋に放出された放射性核種のフラックスを観察し,放射性核種の生物利用性を理解することである。海洋環境の汚染レベルを理解するために,福島周辺の海水と堆積物中の放射性セシウム(Cs)の濃度を調べた。その結果,海水中の
134Csは2016年のStn.NPOでのみ観察され,2016年のNPO.Stnの溶存
137Csの濃度範囲は,2016年の13-22mBq/Lから2020年の4-7mBq/Lに減少した。この点に関しては,これらは時間とともに減少する傾向があった。一方,堆積物では,Stn.NPOでの
137Cs濃度は,2016年から2017年まで深層より表層(0-2cm)で高かった。これらの傾向は,Stns.NP2とNP1でサブ表層で増加する傾向があったが,Stn.NP3ではこれらは時間とともに減少する傾向があった。堆積物の表層(0-10cm)における
137Cs蓄積量(Bq/m
2)は各観測所で変化がなかった。堆積物における
137Cs放射能濃度の鉛直分布は年毎に変化するが,各観測所の蓄積量に著しい変化はないことが明らかになった。(翻訳著者抄録)