抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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本研究は,交通関連データの課題の1つである高品質化について,準天頂衛星の情報を有効に活用することを検討している。準天頂衛星から高度位置情報等が得られることに加え,自動車の新たな装置が設置されることも想定し,自動車交通量や交通事故を把握すること,また,これまでの物流や観光の発展動向と統計データの整備動向を踏まえて,物流統計と観光統計の在り方や統計を組み合わせて利用すること等を検討した。具体的には,〈1〉準天頂衛星活用法の整理,〈2〉新しい交通量調査の方法,〈3〉スマートプレート等の新しい技術を活用した交通事故対策,〈4〉宅配便貨物を対象にした複数統計の融合,〈5〉観光の再定義と日本の観光統計の課題について検討を進め,その成果を以下の通りにまとめている。第1章では,本報告書の内容を最初に示している。第2章では,第4次産業革命の動向と準天頂衛星の活用事例,詳細なデータを取り扱う際の課題,データの連携と標準化の動向を整理し,挙げられた課題を克服するための方向性について述べている。第3章では,これまでの道路交通における交通量調査の方法,誤差,変動の取り扱いに加えて,新たな問題であるゼロOD問題を整理している。また,交通量の計測における新たな誤差の問題を指摘し,その対応のためのスマートプレートを活用した新たな交通調査について提案している。第4章では,自動車の発展過程を述べた後に,スマートプレート,スマートキー,スマートセンサーを活用した自動車の新しい安全対策について考察し,新たなシステムの動向と課題を整理している。第5章では,これまでの日本における物流の発展と課題,物流関連統計の内容を整理し,物流を表現する方法を示している。また,宅配便貨物を例にして,各種の統計データから,総量を推計するための基礎的な分析を行っている。第6章では,前年度の成果と新たな議論に基づき,観光行動の整理と問題の再考を行い,観光行動を捉えるための課題を挙げている。また,欧州の観光統計データの整理を行い,昨年度の日本の観光統計データを整理した成果と合わせて,日本の観光統計の課題を考察している。(著者抄録)