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J-GLOBAL ID:201602227630040210   整理番号:16A0597558

工業用バイオマス発酵槽,ウシルーメンおよびゾウ糞便に含まれる微生物叢に関する重厚なメタゲノミクスおよびメタトランスクリプトミクス解析が,それらの炭水化物加水分解方法の主要な差異を明らかにした。

Deep metagenome and metatranscriptome analyses of microbial communities affiliated with an industrial biogas fermenter, a cow rumen, and elephant feces reveal major differences in carbohydrate hydrolysis strategies
著者 (13件):
資料名:
巻:号: June  ページ: 9:121 (WEB ONLY)  発行年: 2016年06月 
JST資料番号: U7022A  ISSN: 1754-6834  資料種別: 逐次刊行物 (A)
記事区分: 原著論文  発行国: イギリス (GBR)  言語: 英語 (EN)
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農業用バイオガス発酵における多様な微生物叢は,メタンへの植物バイオマスの嫌気性変換に適していると思われる。天然ガスと比較して,バイオガスリアクターは,加水分解能力が限られている。まだ,この原因については明らかになっていない。そこで,今回,トウモロコシサイレージ,牛糞および鶏糞を供給源にした代表的な工業用バイオガスリアクターが草食動物の糞便試料に比較して相対的に低い加水分解率であることを示すための調査を行った。バイオガス発酵槽においてセルロース分解性グルコシダーゼ(GH)/Mbpをコードする平均2.5個の遺伝子を同定したが,それに対してゾウ糞便では3.8個,ウシ瘤胃データセットでは3.2個であった。Firmicutes細菌に含まれるセルロース分解性GHをコードする遺伝子対Bacteroides遺伝子の比は,2.8:1であり,それに対してゾウ糞便では1:1,ウシルーメン試料では1.4:1であった。さらに,RNA-Seqデータから,バイオガスリアクター中の高度に転写されたセルラーゼがBacteroidesに較べてFirmicutesで4倍以上含まれており,ゾウの糞便試料ではこれらの酵素は等しい分布を示したことが示唆された。今回のデータから,バイオガス発酵槽においてBacteroidesに属する細菌は存在量が低く,Firmicutesの細菌は,バイオガス発酵槽における予測されるリグノセルロース分解酵素量の低下に関連することが示唆された。この差異は,FirmicutesやとりわけBacteroidesに属する細菌由来のセルロース分解GH酵素をコードする遺伝子の部分的欠損に起因すると思われた。これらの遺伝子の部分的欠損は,バイオマスの初期加水分解に関する重要な障害になる可能性を意味していた。これらの結果に基づいて,バイオガス発酵槽中のBacteroidesやFirmicutes細菌の増加が,加水分解性能の増加をもたらすと思われた。(翻訳著者抄録)
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分類 (4件):
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微生物代謝産物の生産  ,  農業廃棄物の利用  ,  生物燃料及び廃棄物燃料  ,  分子遺伝学一般 
タイトルに関連する用語 (14件):
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