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J-GLOBAL ID：201702223659969809   整理番号：17A0678125

福島県の里山における植物,土壌,底砂中放射性セシウムの長期変動

著者 (9件)： 金野俊太郎 (早稲田大学大学院創造理工学研究科) ,  大河内博 (早稲田大学大学院創造理工学研究科) ,  勝見尚也 (早稲田大学大学院創造理工学研究科) ,  緒方裕子 (早稲田大学大学院創造理工学研究科) ,  片岡淳 (早稲田大学大学院先進理工学研究科) ,  岸本彩 (早稲田大学大学院先進理工学研究科) ,  岩本康弘 (早稲田大学大学院先進理工学研究科) ,  反町篤行 (福島県立医科大学医学部) ,  床次眞司 (弘前大学医学部)
資料名： 分析化学
巻： 66  号： 3  ページ： 163-174(J-STAGE)  発行年： 2017年 
JST資料番号： F0008A  ISSN： 0525-1931  CODEN： BNSKAK  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 2012年より積雪期を除き1か月もしくは2か月ごと(2015年以降)に,福島県浪江町南津島の山林でスギと落葉広葉樹の生葉,落葉,表層土壌,底砂の放射性Cs濃度を調査した.福島市-浪江町間の走行サーベイでは,除染により空間線量率は急速に減衰したが,未除染の山林では物理的減衰と同程度であった.2014年以降,落葉広葉樹林では林床(落葉と表層土壌)で放射性Csは物理的減衰以上に減少していないが,スギ林では生葉と落葉で減少し,表層土壌に蓄積した.2014年までスギ落葉中放射性Csは降水による溶脱が顕著であった.2013年春季には放射性Csはスギ林よりも広葉樹林で表層土壌から深層に移行していたが,2015年冬季にはスギ林で深層への移行率が上回った.小川では放射性Csは小粒径の底砂に蓄積しており,一部は浮遊砂として流出するが,表層土壌に対する比は広葉樹林で2013年: 0.54,2015年: 0.29,スギ林で2013年: 1.4,2016年: 0.31と下がっており,森林に保持されていることが分かった.しかし,春季にはスギ雄花の輸送による放射性Csの生活圏への流出が懸念された.(著者抄録)

シソーラス用語： 原子炉事故 ,  福島県 ,  *セシウム同位体 ,  *放射性同位体 ,  *放射線モニタリング ,  植物 ,  土壌 ,  *放射能汚染 ,  森林
準シソーラス用語： 福島第一原子力発電所事故 ,  *放射性セシウム

著者キーワード (5件)： forest ,  radioactive cesium ,  outflow ,  cedar male flower ,  car-borne survey

分類 (1件)： 環境の汚染及び防止  (MB02030K)

引用文献 (18件)：

• 1) 日本学術会議 : "東京電力福島第一原子力発電所事故によって 環境中に放出された放射性物質の輸送沈着過程 に関するモデル計算結果の比較", available on <http://www.scj.go.jp/ja/member/iinkai/kanji/pdf22/siryo197-5-5-1.pdf>, (accessed 2016-10-11).
• 2) 環境省 : "除染関係ガイドライン第 2 版", available from <http://www.env.go.jp/press/press.php?serial=16614>, (accessed 2016-9-17).
• 3) V. A Kashparov, S. M Lundin, A. M Kadygrib, V. P Protsak, S. E Levtchuk, V. I Yoschenko, V. A Kashpur, N. M Talerko : J. Environ. Rad., 51, 281 (2000).
• 4) 福島市 : "簡単統計 平成27年火災概要", available from <http://www.city.fukushima.fukushima.jp/site/shoubou/5513.html>, (accessed 2016-10-8).
• 5) W. R. Schell, I. Linkov, C. Myttenaere, B. Morel : Health Phys., 70, 318 (1996).

タイトルに関連する用語 (7件)： 福島 ,  里山 ,  植物 ,  土壌 ,  砂 ,  放射性セシウム ,  長期変動