抄録/ポイント:
抄録/ポイント
文献の概要を数百字程度の日本語でまとめたものです。
部分表示の続きは、JDreamⅢ(有料)でご覧頂けます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。
標準検査法の定められていない農薬類76物質を対象とした液体クロマトグラフィータンデム質量分析(LC/MS/MS)による一斉分析法の妥当性評価を実施した。7機関において,共通の標準作業手順書に従って,各物質の目標値の1/100超1/10以下および1/100以下に相当する濃度になるように混合標準溶液を添加した水道水を分析したところ,実施機関全てで概ね良好な結果が得られた。ガイドラインに基づいて各物質の分析結果の妥当性評価を行ったところ,49物質については,目標値の1/100以下の濃度まで十分な精度で分析できる可能性が高く(評価「A」),16物質については分析可能であるが十分な精度を確保できない可能性が高い(評価「B」)と判断した。11物質については,本分析法では分析が困難である(評価「C」)と判断した。一方,厚生労働省の通知における既存の農薬類の標準検査法と同様に,併行精度20%を目標として妥当性評価を行った場合,評価「A」は48物質,評価「B」は16物質,評価「C」は12物質となった。評価「A」の48物質については,既存の標準検査法と同等の分析精度が確認できたことから,本分析法はこれら48物質の水道水質検査の標準検査法として適用可能と考えられる。評価「B」の16物質については,既存の標準検査法と同等の分析精度はないが,水道水中の存在実態の調査に利用可能と考えられる。(著者抄録)