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J-GLOBAL ID：201802282273916110   整理番号：18A1339624

Mg系使用済ヒ素吸着材の環境安定性に及ぼすケイ酸の影響

EFFECTS OF SILICIC ACID ON ENVIRONMENTAL STABILITY OF SPENT MAGNESIUM-BASED ARSENIC ADSORBENTS

著者 (5件)： 杉田創 (国立研究開発法人産業技術総合研究所 地質調査総合センター 地圏資源環境研究部門) ,  小熊輝美 (国立研究開発法人産業技術総合研究所 地質調査総合センター 地圏資源環境研究部門) ,  ZHANG Ming (国立研究開発法人産業技術総合研究所 地質調査総合センター 地圏資源環境研究部門) ,  原淳子 (国立研究開発法人産業技術総合研究所 地質調査総合センター 地圏資源環境研究部門) ,  川辺能成 (国立研究開発法人産業技術総合研究所 地質調査総合センター 地圏資源環境研究部門)
資料名： 土木学会論文集 G(環境)(Web)  (環境工学研究論文集(Web))
巻： 73  号： 7  ページ： III_407-III_418(J-STAGE)  発行年： 2017年 
JST資料番号： U0108A  ISSN： 2185-6648  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 汚染水中のヒ素を除去した吸着材は,それ自体が多量のヒ素を含有するため,適切な処理を行わずに環境中に廃棄された場合,ヒ素溶出による二次的な環境汚染を引き起こす懸念がある.本研究では,土壌等から溶出したケイ酸がマグネシウム系使用済吸着材の環境安定性に及ぼす影響を評価するために,ケイ酸溶液を用いた振とう試験を実施した.その結果,Mg(OH)₂及びMgCO₃系使用済吸着材では,ケイ酸濃度の増加に伴いヒ素の溶出量が増大することが明らかになった.一方,MgO使用済吸着材では,ヒ素の再溶出はほとんど生じず,ケイ酸に対しても非常に高い環境安定性を持つことが示された.それゆえ,土壌やセメント系固化材等からのケイ酸成分の溶出が想定される条件下で使用するヒ素吸着材として,MgOが最も優れていると結論付けられた.(著者抄録)

シソーラス用語： 下水処理施設 ,  下水処理 ,  *吸着剤 ,  *ヒ素 ,  *土壌汚染 ,  マグネシウム化合物 ,  溶出 ,  ケイ酸 ,  安定性 ,  ケイ酸ナトリウム ,  有害物質 ,  イオン交換 ,  物理吸着 ,  溶出試験【化学物質】 ,  *ヒ素汚染 ,  化学的安定性

著者キーワード (5件)： arsenic adsorbent ,  leaching ,  magnesium compound ,  silicic acid ,  environmental stability

分類 (2件)： 下水,廃水の物理的処理  (SC03040L) ,  重金属とその化合物一般  (SB05021R)

引用文献 (17件)：

• 1) 安藤正典:インド・バングラディシュにおける地下水ヒ素汚染と健康影響,J. Natl. Inst. Public Health, Vol. 49,No. 3,pp. 266-274,2000.
• 2) 大野浩一,吉川明彦,林健司,亀井翼,眞柄泰基:バングラデシュにおける地下水ヒ素濃度と他の金属・イオン類濃度との関連,環境工学研究論文集,Vol. 41,pp. 591-600,2004.
• 3) 徳永裕司:バングラデシュの地下水ヒ素汚染地域に住む住民のヒ素暴露について,Bull. Natl. Inst. Health Sci.,Vol. 125,pp. 1-16,2007.
• 4) 板井啓明:ベンガル平野における天然由来のヒ素による大規模な地下水汚染の発生機構-フィールド・実験的研究の現状と今後の課題-,地球化学,Vol. 45,pp. 61-97,2011.
• 5) Opiso, E. M., T. Sato, K. Morimoto, A. Asai, S. Anraku, C. Numako, T. Yoneda : Incorporation of arsenic during the formation of Mg-bearing minerals at alkaline condition, Miner. Eng., Vol. 23, pp. 230-237, 2010

タイトルに関連する用語 (7件)： Mg ,  使用済 ,  ヒ素 ,  吸着材 ,  環境 ,  安定性 ,  ケイ酸