抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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PDEに実用化における重要な課題の一つにデトネーションの開始がある。一般に爆燃からデトネーションへの遷移(DDT)を用いデトネーションを発生させる。DDT距離の短縮には燃焼器上流に管径の細い管(デトネーション波管)を設置し,反応性の高いドライバーガスを充填する方法が用いられる。著者等はデトネーション管出口付近に反射板や中子を配置することでデトネーションの反射を利用するPDE(パルスデトネーションエンジン)イニシエータを考案し,この方式によりデトネーション波管の必要内径とドライバーガスの削減に成功している。PDEで大きな推力を実現する方法として燃焼器を大口径にする方法と径の小さな燃焼器をクラスター状にする方法が考えられる。大口径のPDEは,クラスタ小口径燃焼器に比べ,冷却に必要な面積を削減でき,ドライバーガスの使用割合を削減できる利点がある。本研究では大口径の平板状燃焼器を用い,円筒デトネーション波の形成に必要なドライバーガスの量を評価した。次にドライバーガス(水素-酸素量論混合気)とターゲットガス(窒素希釈の水素-酸素量論混合気)の混合が円筒デトネーション波の形成に与える影響を検証した。本研究の結果,未燃混合気の状態が,円筒デトネーション波の形成に影響を与えている可能性があることを示した。