抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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結晶粒微細化によって発現する機械的性質の向上を意図して,チタンに繰返し重ね圧延接合(ARB)による巨大ひずみの導入と熱処理を実施した。供試材は純チタンとし,圧下率50%(蓄積ひずみは1回につき0.8)の冷間圧延を行ない,得た圧延材を重ねて再び接合圧延を実施するARBを繰返し(最大8回)た。この後,圧延接合材を100~500°Cにおいて1.8ksの焼鈍処理を行なった。これによって得たサンプルについて光学顕微鏡,走査型電子顕微鏡および透過型電子顕微鏡を用いた金属組織観察,EBSDによる結晶方位マッピングおよび引張試験を実施した。この結果,ARBによりナノサイズの結晶粒度を達成でき,6あるいは7回のARBによって純チタンでありながら高合金の引張強さに匹敵する900MPaが得られることが分かった。ARB後の熱処理は引張強さを低下させるが伸びを向上させる効果があり,仕様に合わせて強度と伸びの組合わせを設計できることを示唆した。