抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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樹高6.4mのケヤキ単木を対象とした重量計測により,夏季におけるケヤキの蒸散速度と水蒸気拡散コンダクタンスの特性を,潅水停止に伴う水分ストレスの有無に着目して分析した。毎日潅水を行いケヤキが水分ストレスを受けていない条件において,光量子束密度の増加とともに,拡散コンダクタンスは飽和型の増加傾向を示し,700~800[μmol/(m
2・s)]あたりで飽和に達する傾向が確認された。晴天日において,拡散コンダクタンスのピークは午前に現れ,蒸散速度のピークは午後に現れた。光飽和に達した条件において,飽差の増大とともに蒸散速度は増加したが,飽差が3倍に増大しても,気孔を閉じることで蒸散速度の増加は1.7倍であった。この気孔開鎖の影響は,拡散コンダクタンスの低下傾向として表れた。潅水停止実験により,水分ストレスを受けた状態においても,光量子束密度に対して拡散コンダクタンスには飽和型の増加傾向が示されたが,その日最大値は土壌含水率の低下とともに低下した。潅水停止により,拡散コンダクタンスの低下が現れ始めたのはその2日目であり,また潅水再開により拡散コンダクタンスが回復したのは,3日後であった。(著者抄録)