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J-GLOBAL ID：201502200494438983   整理番号：15A0972964

2014年2月の南岸低気圧時の新潟県下における降雪粒子の特徴-関東甲信地方の雪崩の多発に関連して-

Characteristics of snowfalls and snow crystals caused by two extratropical cyclones passing along the Pacific Ocean side of Japan on February 8 and 14-15 observed in Niigata district, 2014-in relation to frequent occurrence of avalaches in Kanto-Koshin areas-

著者 (7件)： 石坂雅昭 (防災科学技術研 雪氷防災研究セ) ,  藤野丈志 (興和) ,  本吉弘岐 (防災科学技術研 雪氷防災研究セ) ,  中井専人 (防災科学技術研 雪氷防災研究セ) ,  中村一樹 (防災科学技術研 雪氷防災研究セ) ,  椎名徹 (富山工高専) ,  村本健一郎 (石川工高専)
資料名： 雪氷  (Journal of the Japanese Society of Snow and Ice)
巻： 77  号： 4  ページ： 285-302  発行年： 2015年07月15日 
JST資料番号： G0017A  ISSN： 0373-1006  CODEN： SPYOA  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 2014年2月8日,14日に日本に接近した二つの南岸低気圧は関東申信に大雪と雪崩の多発をもたらした。両低気圧降雪時,新潟県長岡市と新潟市においてレーダー,降雪粒子の粒径・落下速度,降雪を構成する雪結晶の判別等の諸観測が行われた。その結果,両低気圧による主要な降雪は,季節風冬型時に多い樹枝状雪片とは異なり,-20°C以下で成長する角柱,角板,交差角板,砲弾などの低温型雪結晶から成る雪片であり,接地時に構成雪粒子へとばらばらに崩れやすい特徴をもっていた。降雪時のレーダーエコーは高度5km以上に達し,気象モデルの解析値によれば,5km以上の気温は-20°C以下であり,高い雲底高度から地上まで相対湿度が高く,低温型雪結晶の生成とそれが地面まで到達できる条件が整っていた。一方,関東甲信の雪崩では,粒子間の結合が弱いサラサラとした雪による雪崩であったことや現場の積雪内に低温型雪結晶を含む層が観測されたことが報告された。過去の研究にも低温型雪結晶からなるサラサラとした雪による雪崩の多発の報告があることから,今回の関東甲信の雪崩の多発には,新潟県下と同様の低温型雪結晶を多く含む降雪が関与したと推定された。(著者抄録)

シソーラス用語： *温帯低気圧 ,  新潟県 ,  *豪雪 ,  降雪 ,  *雪崩 ,  気象条件 ,  氷晶
準シソーラス用語： *南岸低気圧 ,  長岡市 ,  新潟市 ,  雪結晶

分類 (1件)： 雲と降水の微物理  (DC05110M)

引用文献 (28件)：

• 秋田谷英次,2000:雪崩発生のメカニズム.基礎雪氷学講座3,雪崩と吹雪,東京,古今書院,51-62.
• Atlas, D., and C. W. Ulbrich, 1977: Path- and areaintegrated rainfall measurement by microwave attenuation in the 1-3 cm band. J. Appl. Meteor., 16, 1322-1331.
• Bailey, M., and J. Hallett, 2009: A comprehensive habit diagram for atmospheric ice crystals : confirmation from the laboratory, AIRS, and other field studies. J. Atmos. Sci., 66, 2888-2899.
• 藤野丈志,2011:野外における雪結晶の簡易な透過光撮影.雪氷研究大会(2011・長岡)講演要旨集,248.
• 樋口敬二,1959:雪の結晶の水平分布について(序報).天気,6,187-189.

タイトルに関連する用語 (5件)： 南岸低気圧 ,  新潟 ,  降雪粒子 ,  地方 ,  雪崩