抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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情報推薦の一手法として協調フィルタリング(CF)がよく知られているが,このCFの中でもMatrix Factorization(MF)は,評価値の欠損が多い現実のデータセットに対して優れた結果を出していることで有名である。ただし,MFは評価値の欠損に強いものの,評価値が極端に少ない場合には適用することが困難である。この問題に対して,評価値だけでなくテキスト情報も利用したCollaborative Topic Regression(CTR)というモデルが近年注目されている。CTRでは,トピックを抽出する情報源として,アイテムに関するテキスト情報を用いている。しかし,ユーザに関するテキスト情報を用いた場合の評価は行われてこなかった。本研究ではCTRにおいて,アイテムに関するテキスト情報を用いた場合と,ユーザに関するテキスト情報を用いた場合で,推薦の性能にどれだけの違いがあるのかを調査する。この両者とベースラインであるMFに対して推薦結果の正確性(再現率)と利便性(被覆率・多様性)に関して定量的な比較を行う。実験の結果,ユーザに関するテキスト情報を用いた場合は正確性の高い推薦が実現でき,アイテムに関するテキスト情報を用いた場合は利便性の高い推薦が実現できることが分かった。(著者抄録)