抄録/ポイント:
抄録/ポイント
文献の概要を数百字程度の日本語でまとめたものです。
部分表示の続きは、JDreamⅢ(有料)でご覧頂けます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。
高温超伝導線材はその特性向上に伴い,電力ケーブル,限流器,変圧器などの交流電力機器への応用が期待されている。線材の製品化にあたり,実用上最も問題となる交流損失を線材の特性を変えることなく評価することが重要である。交流損失には交流通電を行うことにより生じる交流通電損失と交流外部磁界を印加することにより生じる磁化損失がある。磁化損失はピックアップコイルを用いた磁化法により電気的な接続が無く連続測定が可能である。これに対し,交流通電損失測定法は四端子法による測定が一般的であり,線材に半田付けを行う必要がある。この方法では線材に半田が残るのに加え,連続的に線材の評価を行うことができない。そこで,非接触で連続的に交流通電損失を測定可能なシステムを開発する必要がある。このような背景から我々グループは,ピックアップループを用い,交流損失による磁束変化を非接触で測定する方法を提案している。ピックアップループにより得られた信号に,線材とピックアップループの形状で決定される固有の補正係数を用いて補正を行うことにより交流通電損失を導出する。これまでの研究で理想的なピックアップループはスパイラル形状で線材表面に可能な限り近いことが最適設計であることを数値実験により導き出し報告を行った。本研究は実験により,Bi2223/Ag線材を部分的に劣化させた線材の臨界電流値とピックアップループによって非接触測定された交流損失の関係性について測定を行い,交流通電損失非接触測定が可能であることを示した。(著者抄録)