抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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積雪の固有透過度は積雪内の流体の移動を論じる上で非常に重要なパラメータの一つである。これまでに,固有透過度は実験的に密度と平均粒径(円相当径)に関連づけられているが,対象となる雪質がしまり雪に限定されている。本研究では,粒径や間隙といった微細構造と固有透過度との関係を他の雪質にも拡張することを目的として,様々な雪質の季節積雪(密度91~492kgm
-3の乾雪)について,通気度を測定し固有透過度を求めた。さらに,片薄片試料も作成し,Run-Length法によって平均粒径や平均間隙幅を求めた。その結果,固有透過度はこれらの物理量単独では有意な関係がみられなかった。しかし,固有透過度は理論的に粒径の2乗と関係があることを利用すると,その係数が密度と関係があることが実験的に求められ,雪質によらない一つの関係式が求められた。一方,円管モデルによって,間隙の特徴量の一つである迂回率を試算したところ,間隙率や比表面積の測定値を利用して算出された迂回率は大きくばらついた。雪質別迂回率の平均値は定性的には妥当と考えられたが,定量的な評価は今後の課題となった。(著者抄録)