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J-GLOBAL ID：201102284627086111   整理番号：11A0887762

過大予荷重効果によるばね鋼SUP9の遅れ破壊の阻止

Prevention of Delayed Fracture by Overloading Effect in Spring Steel SUP9.

著者 (3件)： 水上博嗣 (日本発条) ,  高橋宏治 (横浜国大) ,  安藤柱 (横浜国大)
資料名： ばね論文集  (Transactions of Japan Society of Spring Engineers)
号： 56  ページ： 1-5  発行年： 2011年04月28日 
JST資料番号： F0358A  ISSN： 0385-6917  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： ばね鋼における遅れ破壊の下限界応力拡大係数に及ぼす過大予荷重の影響を調べた。ばね鋼SUP9のWOL(定変位型)試験片に引張過大予荷重を負荷および除荷した後,5wt%塩酸中に40h浸漬する遅れ破壊試験を実施した。本報では,40h経過しても遅れ破壊による亀裂が発生しなかった時の応力拡大係数Kの最大値を下限応力拡大係数K_IHEと定義し,単一過大予荷重を負荷した時の応力拡大係数K_OVとK_IHEの関係を明らかにした。亀裂の発生の有無は表面観察で確認した。試験の結果,過大予荷重効果によるSUP9の遅れ破壊限度K_IHEは,K_OV=68.3MPa・m^0.5の時に最大約2倍まで向上した。また疲労限度向上と同様,過大予荷重を負荷した後除荷することで,亀裂先端は圧縮の残留応力場になり,水素脆性亀裂の進展を阻止することで遅れ破壊限度が向上した。

シソーラス用語： 効果 ,  プレローディング ,  *ばね鋼 ,  *遅れ破壊 ,  応力拡大係数 ,  試験片 ,  試験 ,  亀裂発生 ,  限界 ,  疲れ強さ ,  亀裂先端 ,  残留応力 ,  水素脆性 ,  亀裂伝搬 ,  機械的性質 ,  強度
準シソーラス用語： WOL試験片 ,  過大予荷重効果 ,  阻止 ,  遅れ破壊限度

分類 (2件)： 金属材料  (HC04020L) ,  緩衝器,ばね  (QB01110U)

引用文献 (9件)：

• 1)渡邊吉弘,長谷川典彦,井上道夫,高強度鋼の遅れ破壊に及ぼすショットピーニングの効果,材料41 (465),(1992-06-15),pp.933-938.
• 2)丹後公一,杉山充弘,鈴木健,綾田倫彦,コイルばねの遅れ破壊におよぼす残留応力分布の影響,ばね論文集,Vol.2003 (2003), No.48, pp.15-19.
• 3)Wheeler, O.E.,Trans. ASME, Ser.D, J. Basic Engng, 94, (1972), pp.181-186.
• 4)S.MATSUOKA,K.TANAKA,M.KAWAHARA,Engineering Fracture Mechanics,Vol.8,(1976),pp.507-523.
• 5)小川武史,戸梶惠郎,越智聡,小林英男,疲労き裂進展の下限界に及ぼす荷重履歴の影響,日本機械学會論文集.A編 Vol.53, No.487,(1987),pp.428-435.

タイトルに関連する用語 (5件)： 予荷重 ,  ばね鋼 ,  SUP9 ,  遅れ破壊 ,  阻止