抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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応力集中部にき裂を有するばね鋼にショットピーニング(SP)を施して疲労限度向上およびき裂の無害化挙動を平滑材の結果と比較しながら検討した。試験片は中央部に応力集中係数α=1.9の切欠きを有する曲げ試験片を使用し,切欠き底に深さa=0.2と0.3mmの人工き裂(スリット)を導入した。その後切欠き部にショットピーニングを施し疲労試験を実施した。得られた結果は次のとおりである。(1)SPを施すことにより疲労限度は大きく向上した。特にスリットを導入した試験片の疲労限度は2倍以上にまで向上した。(2)疲労限度および破壊起点を基に評価したところ,深さ0.2mmのスリットは無害化できたが,0.3mmのスリットは無害化できなかった。(3)SPによるスリットの無害化挙動を平滑材と比較したところ,応力集中係数α=1.9が無害化可能なき裂寸法に及ぼす影響はほとんどなかった。(4)疲労限度を示した試験片には多くの停留き裂が存在した。停留き裂はスリット部には発生せず,すべてそれ以外の切欠き底から発生した。(著者抄録)