抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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Lengyelら(2005)は計算理論の観点から,スパイク位相パターンの記銘・想起を行う自己想起型連想記憶アルゴリズムを導出し,アルゴリズムを実現する最適なspike-timing-dependent plasticity(STDP)窓関数と結合関数(coupling function)との関係を理論的に求めた。本研究では,ハードウェアの観点から自己想起型連想記憶アルゴリズムを導出し,その動作最適性から求められたSTDP窓関数と結合関数の組合せが,先行研究で得られた結果と一致するか検証する。まず,自己想起型連想記憶アルゴリズムをSTDP窓関数と位相応答曲線(phase response curve,PRC)で記述された結合関数からなる位相縮約モデルで構成する。そして,STDPで記銘した位相パターンと回路の想起定常パターンの間の相互情報量を解析的に導出し,これを想起性能指標として用いる。この相互情報量を最大化することにより,自己想起型連想記憶アルゴリズムを実現する最適なSTDPと結合関数の組合せを探索する。先行研究と同様に,海馬の典型的なSTDP窓関数と対をなす結合関数を探索した。ノイズがゼロの極限では,相互情報量最大化に最適な結合関数とSTDP窓関数の組合せは,先行研究と同じ関係を満たすことがわかった。(著者抄録)