抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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産業技術の高度な発達は,固体材料にとって不可避とも考えられる熱膨張すら制御することを求める.例えば,代表的な材料である鉄は線膨張係数αが12ppm/Kで,これは長さ10cmの鉄棒が,温度1K上がると1.2μm伸びることに相当する.一般的な感覚では僅かでも,nmレベルの高精度が求められる半導体デバイス製造や,部材の歪が機能に深刻な悪影響を与える精密機器などの分野では,これでも致命的である.本研究は,我が国が主導した開発シーズである巨大負熱膨張現象を革新的熱膨張制御技術へ発展させ,世界に先駆けて産業技術として確立することを目的とするものである。この研究では,Mn
3GaNの反強磁性が体積で敏感に変化することを活用して,外場として圧力を用いることで,その巨大な熱量効果を引き出すことに成功した.Mn
3GaNの圧力熱量効果は,強磁性体で磁気冷凍の作業物質として注目されているLa(Fe,Si)
13やMnAs。
0.7Sb
0.3よりも大きく,これまで報告されたものの中では最も大きな部類に入る。本研究の成果は,大きな熱量効果が期待されながら,反強磁性であるがゆえに,それを外部磁場により引き出すことができなかった物質群にまで,固体冷凍作業物質の探索フィールドを拡げた点で画期的である。