抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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世界の原油,天然ガスおよびコンデンセートの一部には地下資源由来の水銀化合物が含まれている。特に東南アジア,東ヨーロッパ,北アフリカ産原油で高い値が報告されている。水銀化合物は製油所のFCC装置の反応塔内の腐食,LPG・ナフサ供給用配管の損傷を誘引し,エチレンプラントでは,深冷分離の熱交換器に腐食と割れ,配管溶接部での液体金属脆化を引き起こしている。さらには脱硫触媒・接触改質触媒等の劣化を促進させるなどの問題を有している。これらの事故防止および触媒劣化を抑止するため,炭化水素中の高性能水銀除去技術の開発が求められていた。本稿では,「水銀に関する水俣条約」(水俣条約)の批准を踏まえた石油精製・石油化学業界および国内外の吸着剤を利用した水銀処理の最近の動向を述べる。石油精製業での水銀処理,石油化学での水銀除去対策,国内外の水銀吸着剤の研究開発動向,活性炭を用いた水銀除去の最近の研究例,今後注目される水銀除去などについて解説した。