抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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本稿では,マルチカーエレベータシステムの効率的運行を求める問題である,マルチカーエレベータ運行計画問題に関する研究の一環として,静的マルチカーエレベータ運行計画問題の整数線形計画モデルを提案し,予備的な評価結果を示すことを目的とする。ここで静的とは,計画期間内のマルチカーエレベータシステムの利用者が,いつ,どの階床に到着し,どの階床へ向かうかという情報が,計画開始前にすべて既知であることを意味する。整数線形計画問題としてモデル化するにあたり,著者らがシングルカーエレベータシステムの静的最適化問題のために提案しているモデルと同様,エレベータの1方向の動きを表すトリップへのシステム利用者の割り付けを決定変数とする。シングルカーエレベータシステムに比したマルチカーエレベータシステムの特徴として,同じシャフト内でエレベータ同士が衝突してはならないという要件がある。この要件を,客の割り付けられたトリップが交差しない,そして客の乗車時刻・乗車階床から外挿したトリップの占有時空間内において,そのトリップ以外のトリップに割り付けられた客が乗車しない,という制約として表現する。評価は,1シャフト2エレベータという小規模システムを対象とし,9つの交通パタンごとに10個生成した計90個の例題の最適運行を求めることで行う。(著者抄録)