抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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ケース教材を題材として学習者同士が問題解決に向けて対話を行うケースメソッドでは,議論の中で他者の視点を取り込むために多くの時間を必要とする。本論文では,事前学習として学習者が他者の視点を効果的に取り込めるeラーニングシステムの開発を目指し,1)学習者の視点の推定,2)前記視点に基づく意見の推薦に対する手法を提案した。まず,定量的に視点を表現でき,視点の推定において信頼性を担保できるように1)においてコンジョイント法を用い,心理尺度と比較することで推定された視点の正確さを確かめた。著者らが以前に開発した恋愛がテーマの漫画ケース教材を用い,コンジョイント法では大切・必要,刹那的・付加価値,独占・束縛,衝動・盲目的,献身的といった恋愛イメージ尺度の6つの下位尺度を用いた。恋愛イメージ尺度やそれぞれの重要度に関する回答結果とコンジョイント法で推定された視点を比較したところ,視点のF値が比較的高くなった。次に,比較的正確に視点を推定された人に実験データを相互評価させ,新しい視点を得られるような受容可能な学びにつながるかを調べた。その結果,遠い視点に基づく意見は受け入れられにくく,意見自体のできのよさが新たな視点をもたらすことが示唆された。