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J-GLOBAL ID：201902257097486249   整理番号：19A1176267

担い手確保・産地維持方策としての通勤農業の可能性-島しょ部柑橘産地を事例とした意向調査の質的分析-

Potential for Commuter Farming to Promote Agricultural Production Infrastructure: A Qualitative Analysis of Farmers’ Attitudes in a Citrus Production Island Area

著者 (4件)： 山本和博 (愛媛大学大学院農学研究科) ,  中本英里 (西日本農業研究センター) ,  松下秀介 (筑波大学生命環境系) ,  藤井吉隆 (愛知大学地域政策学部)
資料名： 農業情報研究(Web)  (Agricultural Information Research (Web))
巻： 28  号： 1  ページ： 46-62(J-STAGE)  発行年： 2019年 
JST資料番号： U0117A  ISSN： 1881-5219  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 本研究は,生活圏から営農圏に通勤農業をおこなっている愛媛県柑橘産地の14農家への質問調査により,通勤農業の実態と産地に及ぼす効果,今後の課題とその対策を明らかにした.具体的には,通勤農業のメリットは,生活の利便性,子供の教育,共通の交通手段での情報交換,仕事と生活のオンオフの切替え,親との同居ストレスがないこと等であること,そしてこれらのメリットにより,農家子弟の離職就農者が増えていることを明らかにした.また,柑橘産地に及ぼす効果としては,通勤農業者の増加により,生産者数や栽培面積減少の抑制,産地の販売金額の向上などの効果を明らかにした.他方,通勤農業の課題は,短期的には通勤農業を行うための通勤費用等の支出であり,長期的には親の高齢化による農協の支部活動や自治会機能の維持存続であることを明らかにし,そのため,前者については,農協や行政の,一般企業なみの通勤手当や住居費等の助成が必要であること,後者については,通勤農業者の単身赴任的な二地域居住農業の推進などの支援対策を講じる必要があることを提案した.(著者抄録)

シソーラス用語： *通勤 ,  農業経営 ,  ミカン科 ,  *栽培 ,  *農業 ,  地域 ,  維持管理 ,  就職 ,  助成 ,  *意識調査 ,  *形態 ,  *果樹栽培 ,  *勤務形態 ,  農業従事者 ,  ミカン類 ,  *産業
準シソーラス用語： 農民 ,  かんきつ類 ,  *意向調査 ,  営農 ,  就業 ,  担い手 ,  農業者

著者キーワード (10件)： 通勤農業 ,  担い手 ,  産地維持 ,  質的分析 ,  柑橘経営 ,  commuter farming ,  carrier farmers ,  agricultural production infrastructure ,  correspondence analysis ,  citrus farming

分類 (2件)： 農業一般  (FB01010A) ,  職務管理  (KA04020I)

引用文献 (18件)：

• 藤山 浩(2013)中山間地域の新たなかたち,小田切徳美,藤山浩編著,「地域再生のフロンティア-中国山地から始まるこの国の新しいかたち-」,農山漁村文化協会,東京,305-345.
• 原田敏治(1976)千葉県市川市における市街地化と農地転用,地理学評論,49(9): 616-631.
• Hewes, L. (1973) “The Suitcase Farming Frontier: A Study in the Historical Geography of the Central Great Plains”, University of Nebraska Press, Nebraska, 1-161.
• 日野正基(2013)中山間地域における移住者の現状と課題-移住者の家計収支の観点から-,農村計画学会誌,32(3): 360-363.
• 堀田 学,野中章久,香川文庸,川﨑訓昭(2009)農業経営への挑戦とキャリア・シフト,小田滋晃,増渕隆一編,「農業におけるキャリア・アプローチ」,農林統計協会,東京,113-145.

タイトルに関連する用語 (11件)： 担い手 ,  産地 ,  方策 ,  通勤 ,  農業 ,  可能性 ,  島しょ ,  柑橘 ,  意向調査 ,  質 ,  分析