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J-GLOBAL ID:201202227483844893   整理番号:12A1018107

霊長類に手の器用さをもたらす神経回路の遺伝学的解析

Genetic dissection of the circuit for hand dexterity in primates
著者 (18件):
資料名:
巻: 487  号: 7406  ページ: 235-238  発行年: 2012年07月12日 
JST資料番号: D0193B  ISSN: 0028-0836  資料種別: 逐次刊行物 (A)
記事区分: 原著論文  発行国: イギリス (GBR)  言語: 英語 (EN)
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霊長類の巧みな手の動きは,大脳皮質運動野から脊髄運動ニューロンへの直接接続が存在しているためであると,一般には考えられている。しかし,運動皮質と運動ニューロンとを結ぶ,脊髄介在ニューロンを介した「系統発生的により古い」間接経路の役割は,いまだによくわかっていない。今回我々は,新規開発した二重遺伝子導入法を,マカクザル[ニホンザル(Macaca fuscata)とアカゲザル(Macaca mulatta)]に適用し,間接経路を構成する脊髄固有ニューロン(PN)の神経伝達を遮断した。まずPNの軸索投射領域に高頻度逆行性遺伝子導入ベクターを注入し,次に細胞体の存在する領域にアデノ随伴ウイルスベクターを注入することによって,PNに二重感染させた。この方法によって,緑色蛍光タンパク質(GFP)で標識した破傷風神経毒素を可逆的に発現させることが可能になり,運動皮質-PN-運動ニューロン経路を選択的に,一時的に遮断できるようになった。この処置によって,目的物に手を伸ばしてつかむ運動が障害されたことから,PNを介した経路が手指の巧みな動きを制御するうえで重要な役割を担っていることが明らかになった。遮断したPNの細胞体と軸索の投射経路を抗GFP免疫組織化学検査によって調べたところ,解剖学的に運動ニューロンと接続していることが確認された。今回開発した方法は,細胞種特異的プロモーターやトランスジェニック技術に依存せずに,神経伝達を経路選択的・可逆的に遮断できるので,システムレベルの神経科学研究において詳細な機能解析に利用できる,新しい強力な手法となるだろう。Copyright Nature Publishing Group 2012
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分類 (2件):
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遺伝子操作  ,  中枢神経系 
タイトルに関連する用語 (5件):
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