抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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マリアナ海溝西側斜面に位置するマリアナ前弧には,海溝から30-90km間に無数の海山から構成される巨大な海山群が発達する。そのうちパックマン海山の南側は,これまで地形調査の空白域になっていたが,本航海によって地形調査を行い,新たに南北に並ぶ3つの海山を発見した。いずれも2つのピークをもつことから,北から順にツインピーク第一,第二,第三海山と呼ぶことにした。コニカル海山を除く6つの海山から始めて岩石試料を回収した。合計137個の岩石試料が採取されたので,マリアナ前弧および蛇紋岩海山に関する新しい知見が得られる可能性が高い。これまで,高圧型の変成岩は小岩片のみが回収されていたため,本航海では,毎回の潜航で,熊手を用いた小れきの採取,MBARIによる砂泥採取を行った。したがって,比較的大きな変成岩の岩片が回収できる可能性が高い。また,2003年YK03-07航海での地形データ空白域を埋めるための地形調査を行い,両者の地形データを統合させることによって,高精度でマリアナ前弧像を解析することができた。従来,マリアナ前弧の高まりを単純に浮力差で上昇した蛇紋岩ダイアピルによって形成された海山と見なす傾向が強かったが,高解像度の地形データと潜航調査による構成岩種の同定によって,この高まりを成因別にタイプに分けることが可能となった。