抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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量子もつれは量子力学の基礎的問題としてあるだけでなく,量子情報技術の背後をなす不可欠な資源である。量子もつれの発生は量子情報技術の基本技術である。量子もつれ対の中でも量子もつれ光子対は光子伝送に適し,かつ現在の技術でも比較的容易に生成できることから,広く用いられている。ここでは,量子もつれ光子対の生成原理として,1)偏光もつれ光子対,2)タイムビンエンタングルメントについて記述し,量子もつれ光子対生成の実際として,1)サニャック干渉計と非線形光学結晶を用いた偏光もつれ光子対の生成,2)非線形光学結晶,フィルタ,ファイバ結合部を一体化し,ファイバポートを通してポンプ光とエンタングル光子対を入出力する,2波長タイムピン量子もつれ光源モジュールについて紹介した。量子もつれ光子対は量子暗号鍵配布にも用いることができる。本稿で紹介したにタイプII型BBO結晶で発生させた偏光エンタングル光子対の144km空間伝送実験では伝送後も量子もつれが維持されることが確認され,衛星-地上間の量子暗号通信の可能性が確認された。