抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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本報では著者らの開発した摩擦試験機により得た実験データに基づき,境界潤滑下の摩擦速度特性(すべり速度により摩擦力が変化する摩擦力の速度依存性)について解説した。主な内容項目を次に示した。1)概要:省資源・省エネルギーに向けて不要な摩擦損失の低減に必要な境界潤滑下の摩擦機構の解明,2)新規に開発した摩擦試験機の概要:シリンダオンディスク摩擦試験機における試験片の接触の様子と摩擦力測定,3)潤滑下の鋼の摩擦係数-すべり速度特性:シリンダオンディスク摩擦試験機による測定結果,Dowson-Higginsonの最小油膜厚の式から算出した油膜パラメータΛ(=最小油膜厚さ/合成表面粗さ)を横軸とした摩擦特性,4)境界潤滑下の摩擦速度特性に及ぼす表面粗さの方向性の影響:無添加基油およびステアリン酸添加油の摩擦速度特性に及ぼす表面粗さの方向性の影響,絶対粘度が異なる4種類の水素化精製鉱油を基油とするステアリン酸添加油に関する直交および平行粗さでの摩擦速度特性,5)吸着分子膜の摩擦低減効果に及ぼす表面粗さの影響:振幅パラメータであるR
rms(自乗平均粗さ)がステアリン酸添加油より得られた摩擦速度特性に及ぼす影響,各等方性粗さの顕微鏡写真およびプロファイル,各すべり速度での摩擦係数とディスクおよびシリンダ両試験片の合成自乗平均粗さとの関係,低すべり速度1.7×10
-4m/sの場合にスキューネスS
sk=0のとき摩擦係数が最小となる傾向があること。