抄録/ポイント：
抄録/ポイント
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本論文は,精白米における糖組成・含量の品種間差異および年次間変動を明らかにするために,日本型及びインド型計44品種を用いた分析結果をまとめたものである。イネ品種は2003年に44品種,2005年にその中から20品種を供試し,山形大学農学部附属農場の水田圃場にて同一施肥条件で栽培した。採取した米を同一条件で精白,HPLC分析用サンプルを調製し,糖組成・含量を分析した。分析の結果,全糖含量は2003年産の44品種で品種間差異が大きいことが分かり,品種群間では日本型品種群がインド型及びジャワ型よりも高かった。2005年産の結果は,2003年産結果よりも全体で約20%低い糖含量となり年次間変動があることも分かった。2003年産と2005年産の全糖含量について分散分析結果では,品種間差異及び年次間差異で高い有意性を示した。精白米の糖含量は年次間差異もあるが品種によって一定の傾向があることから,安定した遺伝形質であることが示唆された。
