抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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本研究は,東京都心部に実在する街区をモデルとして,樹木なしの場合(ケース1)に対して,同じ樹木本数の配置方法を街区の南西部に集中的に配植した場合(ケース2)と空地部分に均一に配植した場合(ケース3),ケース3に加え建物南西面を地上50mまで壁面緑化した場合(ケース4)についてシミュレーションを行い,街区内での夏期の温熱負荷の違いを表面温度,MRT(平均放射温度),HIP(ヒートアイランドポテンシャル)について算出し,比較検討した。解析の結果,ケース1に対して,ケース3ではピーク時でHIPが約5°C低減し,ケース2ではさらに約1°Cの低減が見られ,街区の南西部へ樹木を集中的に植栽する方法のピーク時における顕熱負荷低減への有効性が示された。また,樹木緑化に壁面緑化を加えることでケース3よりもさらにHIPは1°C低減し,樹木緑化との相乗的な負荷低減効果を定量的に評価することができ,街区レベルでの熱負荷の少ない緑化の計画・設計への応用可能性が示唆された。(著者抄録)