抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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ニガウリ(Momordica charantia L.)の花芽の性分化をエチレンの観点から検証するため,雌性花の発現特性の異なる‘あばし’および‘長福’(秋作のみ)の2品種を供試し,硝酸銀およびエスレル処理を行った。‘長福’は硝酸銀処理により,20節前後までの親蔓に両性花が誘起された。また高濃度,反復処理ほど両性花の分化率は向上し,硝酸銀による植物体内のエチレンの作用阻害が認められた。‘あばし’は,処理による雌性花の分化への影響は春作では認められなかったが,秋作では高濃度処理により雌花が増加し,反復処理によりその効果は顕著となった。エスレル処理により‘あばし’の雌花の分化節位は,低濃度処理で低下する傾向にあった。雌花の分化率は,親蔓では低濃度反復処理で,子蔓では低濃度1回処理で若干増加したが,15節付近以上は低かった。以上より,硝酸銀に対する感受性は供試した品種や季節により異なること,また花芽の性分化へのエスレル処理の影響は他のウリ科果菜に比べて小さく,ニガウリのエチレン感受性は低いことが示唆された。(著者抄録)