抄録/ポイント:
抄録/ポイント
文献の概要を数百字程度の日本語でまとめたものです。
部分表示の続きは、JDreamⅢ(有料)でご覧頂けます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。
鉄道では,コンクリート構造物表面からのコンクリート片の剥落事故を防ぐため,定期的な検査を実施している。検査対象となるコンクリート表面が高所の場合には,検査技術者の負担が大きい。そこで,打音法を適用する前のスクリーニング手法としてレーザーリモートセンシングシステムによるコンクリート部材の非破壊検査法を開発した。これより次の成果が得られた。1)レーザー加振を用いたコンクリート部材の非破壊検査ンステムのプロトタイプを開発した。2)コンクリート模型を用いて,提案システムの性能を確認した結果,コンクリートの表面および内部欠陥を検出できることが分かった。3)実構造物のコンクリート表面加振試験を実施し多数の振動波形を収録し,欠陥検出アルゴリズムを構築した。4)欠陥検出アルゴリズムを組み込んだ測定結果処理プログラムを開発し,実構造物に対して提案システムを適用した結果,コンクリートの表面および内部欠陥を検出できることが分かった。今回開発したレーザー加振によるコンクリート部材の非破壊検査法は,基礎技術は確立したものの,実用化にあたっては,下記の検討課題があり,今後継続して研究開発を実施する必要がある。1)常時微動などの微振動は干渉縞安定化装置によって影響を取り除くことが可能だが,常時微動より大きな振動の影響が大きいため,振動を抑制する機構が必要である。2)計測精度向上のために,レーザー信号強度の更なる向上が必要である。3)計測速度向上のために,レーザーの照射速度と照射間隔を設定する必要がある。